中小企業がSDGsに取り組む意義 ~第2回 ウチダシステムズの取り組み~


前回は、基本である「SDGsとは」についてお伝えしました。
第1回「中小企業がSDGsに取り組む意義 ~第1回 SDGsとは~」

第2回の今回は、企業においてどのようにSDGsに取り組んでいくのか、ウチダシステムズの活動と照らし合わせながら伝えさせていただきます。
とは言っても、ウチダシステムズはおよそ1年を掛けてSDGsの初期の取り組みを具現化する計画をしており、現在はその最中です。
リアルな取り組み内容を伝えさせていただきますので、参考にしていただければ幸いです。

1. プロジェクトメンバー

プロジェクトメンバーはSDGsの概念に沿い、多様な意見を取り入れたい為、様々な部署や役職、年代、ジェンダーで構成しました。ある一定のコミュニティの意見だけでは、固定化した価値観からなかなか脱却できず、新たな視点も取り入れられないと考えた為です。

また、各メンバーが発言をしやすいようにこのプロジェクトはインクルーシブであることを宣言しました。若手と役員、女性と男性、異なる部署、様々な属性の意見が出ますが、全てウチダシステムズの社員が発している純粋な意見です。異なる意見であってもインクルーシブである事、それが複雑な課題の解決へと近づける重要な要素であると思っています。

※インクルーシブ:[形動]包含しているさま。すべてを含んでいるさま。包括的。(出典:goo国語辞書

2. 企業におけるSDGs推進ツール「SDG Compass」

SDGsは貧困や人権、気候変動や経済成長などの様々な社会課題に対して設定された、17の目標と169のターゲットが複雑に絡み合いながら構成されています。それが故に、企業が取り組んでいく上で「まず何をどうすれば良いのかわからない…」と二の足を踏んでしまう企業も多いのではないでしょうか。

そこでGRI(グローバル・レポーティング・イニシアチブ)、国連グローバル・コンパクト、WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)の3団体が開発したのが「SDG Compass」です。

SDGsの取り組みにはいくつかの手法がありますが、ウチダシステムズでは、多くの企業で採用されているこの「SDG Compass」で取り組みをしています。

(出典:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン

3. ステップ1:SDGsを理解する

ステップ1は、メンバー及び社員がSDGsに関し、その意義を十分に理解し、今後の活動の基礎とする最も大切なフェーズです。地球や人間がおかれている現状を直視し、危機感を共有したり、我々のような中小企業でもこれに取り組む事にメリットがある事をインプットします。

その中の一つに一般社団法人イマココラボが出している「2030SDGs」というカードゲームがあります。

(出典:イマココラボ

これはゲームを通して経済、社会、環境という3つの側面からSDGsに触れる事ができるもので、SDGsの詳細を理解する為のものではありません。SDGsの必要性や、各要素が個別ではなく相互に関わっている事を感じる為のものです。多くの企業で活用されている事からも、その有用性は理解できますが、2019年4月にニューヨークの国連本部でも実施された事は大きなインパクトを残したと思います。

我々プロジェクトメンバーも実際に「2030SDGs」を体験しましたが、楽しみながらもゲームに没入し、SDGsを理解できる有効なツールだと感じました。今後、ウチダシステムズ社内にSDGsの取り組みを展開していく際には、全国でこのゲームを開催していく計画をしています。

他にも、全社員がSDGsを自分事として考え、行動してもらう為に、「わたしのSDGs」と題して発信の場を企画検討しています。我々のようなプロジェクトメンバーだけが熱をもって取り組んでも企業全体のパワーとしては小さなものになってしまいますので、社員一人ひとりが自分事として捉え、発信する事が必要だと考えています。

具体的には、SDGsに関する個々の取り組みや考えを書き、写真を撮り、それを社内で全社員が見れるようにするというものです。個人として考えることでも、チームとして考えることでも良いと思っています。ここではSDGsについて自分なりに考えて発信する、という行動自体に意味があると考えています。

「2030SDGs」というカードゲームでSDGsに触れ、「わたしのSDGs」として発信する事で、一人ひとりがSDGsを自分事として捉える。

ステップ1の「SDGsを理解する」では、ただ理解するだけではなく、ステップ2以降の為に、全員がSDGsに対して行動する事が必要だと思います。

今回は企業でSDGsを推進する為の「SDG Compass」を示し、5つあるステップのうち最初のステップ1を紹介いたしました。

今後もウチダシステムズではSDGsの取り組みを継続的に発信していきます。
ご意見等がございましたらお問い合わせフォームにてお気軽にお問い合わせ下さい。

ライター:小西 俊夫

法人営業を17年経験し、様々なお客様の課題解決に向き合う。社内におけるミドルアッププロジェクトでSDGsに関する取り組みを答申し、プロジェクトリーダーに任命される。その取り組みを多くのお客様やパートナー会社と共有し、ウチダシステムズの特徴である”自社実践”をSDGsにおいても体現する事を目指す。


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そしきLab編集部

ウチダシステムズのスタッフを中心に、組織作りや場づくりについて議論を交わしています。業務の中で実際に役に立ったことなどを紹介していきます。