株式会社マイナビパートナーズ 様
2021年9月2日
プロジェクト詳細
藤本様:われわれの本社は、母体である株式会社マイナビの東京本社と同じビルにあります。業務上は非常に理想的ですが、そもそも4、5年のうちに当社の人員が増え、現オフィスではキャパシティを超えることが予測されていました。
当初はビル内での増床を検討しましたが、現実的にスペースの確保が難しく、グループ各社との連携も考慮して神保町に新オフィスを構えることにしました。本社に勤務する約70人のうち、まずは20人程度を神保町オフィスに移して、段階的にその割合を増やしていこうと考えたのです。
しかしわれわれだけでは「新オフィスを確実に稼働させるには?」「今後の人員増や、人材紹介サービスの新設に対応したオフィスレイアウトとは?」「配置転換でできた余剰部分をどう生かすか?」といった課題を解決できず、専門業者に頼るべくコンペティションを開くことにしました。
藤本様:プレゼンテーションには計3社が参加しました。中でもウチダシステムズさんだけがプレゼンテーションの前からヒアリングを申し込まれ、熱心に来社を繰り返していたのが印象的です。必然的にわれわれの要望を細部まで把握し、アイデアも突出していて、オフィスの機能やデザイン案がセンス良くまとまっていたので感心しました。
特に神保町オフィスのプランでは、随所に木目のフロアやレンガ調の壁紙を取り入れ、社員が落ち着いて働ける空間づくりを大切にしてくれました。この点がウチダシステムズさんに決めた最大の理由かもしれません。
なぜなら、当社には現在約180人の社員がいて、うち140人ほどが心身に障がいをもち、その8割程度が発達障がいやうつといったメンタルのハンディキャップを抱えているからです。有機的で優しい色使いを選び、彼らに配慮してくれたことが大変うれしかったですね。
藤本様:年末年始を挟んでキックオフしてから完成まで約4ヵ月とタイトな工程で、その場で速やかに予算を決める必要があったからです。そんな厳しい日程にもかかわらず、ウチダシステムズさんの工程管理は非常に緻密で、定例会議も先々まで組まれていて私自身の予定も立てやすかったです。
また、各会議の冒頭では必ず「今日は○○について決める」と議題が明示されました。そのため余計な議論が生じず、タスクも次々とクリアになっていったと記憶しています。
藤本様:5つの個室ができ、2室を新設の人材紹介サービスが、残りを社員が利用しています。それぞれ高い稼働率を維持しているのが特徴かもしれません。
会議や打ち合わせはもちろん、障がいを抱える社員は就業中に体調不良を起こすことがあり、休憩にも利用しているからでしょう。特にメンタル面の不調では、個別相談で社員の回復を図るケースが多く、プライバシーを守って話を聞ける場所が増えたのは大きな安心材料です。
藤本様:神保町オフィスへの配置転換で生まれた余剰スペースを活用し、面談室を1つから2つに増やしました。以前は白い壁で囲まれた殺風景な空間でしたが、ウチダシステムズさんの提案で壁に差し色が入り、テーブルも穏やかな木目調になりました。社員からもよく「会話をしやすくなった」と聞きます。
さらに、30人程度まで利用できるようスペースを拡張し、昼休みになると社員が集まって和気あいあいとランチを楽しんでいます。私もたまに顔を出し、新入社員と他部署の先輩社員の橋渡しをしたりしていますが、空間にゆとりが生まれてデザインも新しくなり、以前よりもコミュニケーションが取りやすくなったと感じています。
その一方で、心に障がいのあるメンバーの中には、こうした輪に加わるのが苦手な人もいます。彼らも落ち着いて休めるよう、竹橋オフィス・神保町オフィスとも1席ずつパーテーションで仕切られたカウンターを設置しました。多くの企業では社員間のコミュニケーションが推奨されますが、当社では逆の視点に立つことも重要なのです。
さまざまな障がいのある社員を支え、各自の働き方を尊重して会社を成長させるのが私の役割です。その意味でもウチダシステムズさんには、ずいぶん助けられました。
藤本様:親会社である株式会社マイナビは求人系のビジネスを展開しています。従って当社も求職者の個人情報を扱う業務を委託されるため、自宅での作業が困難です。書類の封入といった業務もありますが、やはり大切な資料を社外に持ち出すわけにはいかず、セキュリティの整った社内で任せるしかありません。
さらに前述の通り、就業中にメンタルの不調をきたす社員もいます。オフィスにいれば誰かが変化を察しますが、リモートワークによるモニター越しのコミュニケーションでは、SOSを感じにくくリスクが高いです。
今回のオフィス改善により、こうして出社が求められるメンバーの負担が少しでも和らぐことを願っています。
ウチダシステムズについて
詳しく知りたい方はこちら