プロジェクト概要コロナ対策レイアウト、ウェブ会議に適したスペースなど
「新しい働き方」をめざして、計500坪を3度に分けて増床・リニューアル
Q. 3フロア計500坪という広いオフィスですが、その中でウチダシステムズに発注された工事内容をお教えください
杉本様:従来の15階と16階に加え、この春6階の半分の約100坪を増床しました。その増床分を中心に、全オフィスのコロナ対策、レイアウト変更、会議室の設置などをお願いしました。
USS西庄:3期に分けて工事をさせていただきました。まず、2020年11月~12月にコロナ対策として各机の前面にアクリルパネルを設置しました。次いで2021年3月に6階増床分の入居工事。こちらは会議室設置のための間仕切、オフィス家具設置、エントランス内装などです。最後は2021年ゴールデンウィークに15階と16階の執務室のレイアウト変更作業や新規オフィス家具の納品を行いました。
Q. リニューアルのきっかけと、ウチダシステムズに決められた理由をお聞かせください
杉本様:コロナ対策として、密を避けるオフィス空間の確保、ウェブ会議に適した会議室の設置が求められていました。そんな折、6階フロアの半分の約100坪が空くと聞き、増床と同時に新しい働き方をめざそうと思ったのがきっかけです。ウチダシステムズさんとは長いお付き合いだったのですが、弊社の要望をベストな形で実現していただくため、8月に3社によるコンペを行いました。
森川様:その結果、弊社の現状を把握して寄り添ってくださったウチダシステムズさんにお願いすることになりました。他の2社は基本的にフリーアドレスを提案されましたが、弊社は各社員が個別のデスクトップPCを使用し、業務の性質上紙資料も多いです。そのため、いきなりフリーアドレスへ移行することが難しいのですが、ウチダシステムズさんは各人の距離を取る・座席を減らさない・現在の動線を崩さないという、弊社の要望に沿った形の提案をしてくださいました。
Q. 工事に際しては、タイトなスケジュールだったとお聞きしています
杉本様:はい、かなり無理を聞いていただきました。弊社は3月末までが繁忙期のピークで、6階の増床は「1日でも早く使いたい」と急いでもらいました。お陰で3月26日に完成し、残り3日だけでも新しい会議室が使えたことは有難かったです。また、ゴールデンウィークの工事はこちらの最終確定が遅れて、ギリギリまで発注を待ってもらいましたが、予定通りに済ませていただけました。ウチダシステムズさんは、弊社の事情を理解して対応してくださいますので、そういう意味でも「寄り添っていただいている」実感がありました。
オフィスデザインウチダシステムズの提案により、
「音漏れしない」かつ「可変性の高い」会議室を実現しました
Q. ウェブ会議に適した会議室の増設が、今回のリニューアルのメインと伺っています
杉本様:以前は低いパーテーションで区切った半個室が多かったので「隣の声が漏れてしまう」というのが大きな問題でした。特にコロナになってからはウェブ会議が多くなり、周囲の雑音が妨げになります。そこで、「音が外に漏れない」という改善を重点的にお願いしました。
USS西庄:遮音の工夫としては、ガラスは二重ガラス。高品質なスチールパーテーションに遮音材としてグラスウールを充填しました。また、エアタイトドアという工場のクリーンルームなどに使用される気密性の高いドアを採用しています。さらに、ガラスには腰上高にグラデーションのシートを貼り、採光性と目隠し効果を両立しています。
森川様:会議室の不足が解消されたのも大きいです。数としては7から8と一部屋増えただけですが、15階16階の執務スペース内に、オープンでミーティングができるスペースをいくつか設けた為、以前は繁忙期には争奪戦であったのが、今はどの時間帯もぶつかることなくスムーズに稼働しています。
Q. その大会議室を拝見しましたが、広い空間に移動式のデスクと椅子を自由にレイアウトするスタイルなのですね
USS松永:実はこのデスクは、ウチダシステムズ神奈川支社が「働き方のプロセスを変えた自己実践」というコンセプトでリニューアルをした際、執務室で採用した商品なのです。あらゆるオフィスに適合し、人数や状況に合わせて増減できるため、コロナ禍で密を避けたい企業から注目されるようになりました。
杉本様:これはウチダシステムズさん独自のもので、非常に便利です。コンパクトに折りたためますし、キャスターで自由に動かせるので、必要な数だけ出してソーシャルディスタンスを保てます。また、自由度が高いのでアフターコロナにも十分活用できます。私はこれをウチダシステムズさんの本社HANAREショールームで拝見したのですが、ぜひ弊社にも取り入れたいと思っていました。
森川様:さらにこの大会議室は、壁にボックス型の収納棚を設置してもらいました。コード類など目につきやすいものを収納するだけで、見た目がすっきりします。また、通路の壁には腰上の高さにパンフレットスタンドを設置し、発刊物や本が目につきやすいようにしてもらいました。このような細かい要望にも丁寧に対応していただき、ウチダシステムズさんにお願いしてよかったなと思います。
デザイン木目を使用したやわらかなイメージのエントランスは、
同じビルの方からも「素敵だね」と好評です
Q. 15階と16階の執務席に関しては、どのようなリニューアルをされたのですか?
森川様:執務席はレイアウト的には大きく変えていません。ただ、一部の部室では個別の上長席をなくすという提案に協力してもらい、一般社員と同じ島の中に入るレイアウトとなりました。そして、その空いた場所を打ち合わせスペースにしました。自宅では個人の仕事に集中し、出社したときに直接ミーティングすることが多いためです。
杉本様:上長席をなくすというのは、今までのスタイルを変えることとなり、中には抵抗のある人もいたと思います。総務部と各部署で打ち合わせを重ね、結果的に一部の上長席を残し、16階の部長席を廃止しました。これは将来的にフリーアドレスを導入するにあたり、自由度の高い環境に慣れてもらうためのステップでもあります。
Q. エントランスが非常に素敵なデザインですが、どのようなリクエストをされましたか?
森川様:「木」のやわらかなイメージを取り入れたくて、木目調のデザインをお願いしました。ウチダシステムズさんからは2案お出しいただき、どちらも素敵だったので、その両方をミックスした折衷案になっています。また、天井にルーバーを設置するアイデアを出していただき、とても気に入って「絶対つけたい!」と思いました。
杉本様:実は同じビルの方がエレベーターの中で「6階のオフィスのエントランスが素敵だね」とお話されていたのを弊社の社員が耳にしまして、私にメールで報告が来たのです。玄関はお客様をお迎えする会社の顔ですから、非常にいい感じに仕上げていただき満足しています。
Q. 社外の方に褒めていただけるのは嬉しいですね。
その他にも、ウチダシステムズに発注してよかったと思うポイントはありますか?
森川様:6階に来ると執務室とは違った空間を感じて、気持ちが切り替わるのがいいですね。将来的にまた手を加えるなら、15階と16階も統一したイメージにしたいです。
杉本様:以前の会議室は執務室の延長線上でしたが、今は6階のガラス張りの空間を見ると「会議するぞ!」という気持ちになります。弊社は社外との打ち合わせが多く、特に昨今は弊社のクライアントである、国の機関や地方自治体がウェブ会議を要望されます。そんな場合も安心して、自信を持って会議ができるようになりました。