Q. パールキッチンにはシンクもありますが、その用途を教えてください
吉田様:お米の試食会を開き、新米や新しい品種を炊飯して食べ比べています。また、当社では業務用のお米も扱っていて、例えばすし業界のお客さまからは粘り気の少ないブレンド米をリクエストされます。その品質に間違いがないか確認するのも、私たちの大切な仕事なのです。
特に新米の季節は、複数の炊飯器を同時に使わなければ試食が間に合いません。一般には3台以上を使用するとブレーカーが落ちるそうですが、パールキッチンでは一度に10台まで対応できます。
USS渡部:それでも電気容量がオーバーしないよう、炊飯器ごとにプラグを色分けしました。電力消費の大きいIHの釜もあれば、1合サイズもあると伺っていたので、グレーと白の2色で「プラグが同じ色の炊飯器は同時に使用できる」と視覚的にわかりやすくしました。
また、電源を増設した上で、もしブレーカーが落ちても他の場所に影響が出ないように配線も独立させています。なかなか珍しいご依頼で、御社らしさを感じました。
佐々木様:旧本社ではオフィスの隅で試食会を開いていました。あまり社員が通らない上に、コンセントが少ないので廊下にも炊飯器を置いたりして、かなり不便でしたね。
移転後は社員が自然と通る「オフィスの真ん中で試食会を開こう」と考えました。社員が興味を持って集まってくれれば、ランチや休憩時以外にもコミュニケーションが生まれます。
USS渡部:パールキッチンの照明は当初、くつろぎ重視で暖色系の電球を提案しました。しかし試食会ではお米の色も見るため、最終的には白色系を選ばれましたね。
照明は最初から、御社を象徴する真珠のデザインで提案しようと決めていました。丸くて白い照明をひと目見て、お米を連想する方もいると伺ったので、結果的に良かったです。
Q. パールキッチンのほかに、オフィスはどのように変わりましたか
吉田様:当社は複数の拠点と連携するため、会議や打ち合わせが多いのが特徴です。その中で会議室を2つから3つに増やし、しかもそれぞれをつなげて広く使用することもできて、研修も本社内の全員で受けられるようになりました。
佐々木様:採用チームはかつて、外部の会議室などを借りて説明会や面接を行っていましたが、今では自社内で実施できるようになりました。入社希望者に新しい本社を見てもらい、良い効果も出ているようです。
ウチダシステムズさんは、エントランスの絨毯に当社のコーポレートカラーである紺色を選び、オフィス内へと導くような模様を取り入れてくれました。受付の白い壁も、数ある中から真珠を連想させる素材が用意されていて、細部に至るまで意図をくんでくれたと思います。